目が覚めたら家族が来ていた。 死んだんじゃなくて、眠っいただけか? フフフッ…小笑 随分と時間が経ったのだろう。 …ふッとそう思った。 そんな事を一番に考えたのは、 体内時計を感じなかったからだろう。 時間の経過がまるで判らなくなっていた。 俺の時間は止まっている。 …頭が熱い。 …苦しい。 もう右肩から先、全てが動かない。 無くなってしまった様にさえ感じ、不安になったので 左手で触ってみた。 …温かい。 血液は通っていた。 …ほッ。 足、膝は微かな反応しかしない。 …随分と動かなくなってきている。 脚は何時まで動くのだろう。 右顔面も痺れてピリピリしている。 頭の中での思考スピードは遅くなっていない。 普通に考えられている。 …可笑しな話だが、 言葉にならないのだ。 まるで英訳するかのように文章にならない。 「はい」「いいえ」の日本語でさえ、口から発するには少しタイムラグがある。 指腕肩が動かなくなったのと同じく、 喉の声帯も思うように動かなくなってしまった。 言葉にも筋肉が必要なのか?…思ってもいなかった。…唖然。 〜苦しくて、横を向こうとしたら親父が両肩を抑えて、「頭を動かしたら駄目だ」と言う。 「看護師さんに横を向く位は大丈夫と言われた」を伝えようとするが… 咄嗟に「大丈夫なんだ!」としかでてこない。 …マズイ! これでは伝わらないと分かっているが… そのまま言えば良いだけなのに、言葉にならない。 …横を向くのは諦めた。 親父がいなくなってからにしよう。 同じ病気で「あぅ〜」しか言えない人も、 決して頭が悪くなったのではなく、以前と変わりなく考え、感じているのだ。 と気がついた。 これからの自分を思うと…ゾッとして血の気が引いていった。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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