破天荒モンスター「凶暴さん」

第1話「凶暴さん登場」

ここで凶暴さんを紹介しよう。まず凶暴さんはその名の通り凶暴である。外見はプロレスラー並にごつく赤い体をしており顔はイギリスのロックバンド「キングクリムゾン」のCD「キングクリムゾンの宮殿」のジャケットのような恐ろしい形相をしている。いつも血に飢え破戒に満ちた人生を送る35歳独身である。本人はほとんど言葉を発さないかわりに常に「うううう・・・ぐるるる・・・ふひゅーふひゅー」と肉食動物のように息をしている。
 それでは早速凶暴さんの一日を見てみよう。早朝ニワトリの鳴き声と共に起きる凶暴さん。まずは自分を叩き起こしたニワトリを殺し生で食す。これで朝食は終わりだ。次にテレビの朝番組を見る。カラーバーで番組を休止しているテレビ局を襲撃しこれで朝の体操は終わりだ。凶暴さん曰く「ラジオ体操なんて糞くらえだ!」そうだ。そろそろ出勤の時間だ。登校出勤する人々を威嚇しながら凶暴さんは歩く。バス停でバスを待つ人々の列の1番前に割り込む凶暴さん。誰も彼を注意しようとしない。凶暴さんの恐ろしさはこの町では既に知られているようだ。
 バスに乗って駅を目指す凶暴さん。スリが凶暴さんを狙っている。あぶないぞ凶暴さん!しかし危ないのはスリの方、既に凶暴さんに右腕をもがれてしまった。血しぶきを上げ激痛に泣き叫ぶスリ。凶暴さんはつぶやく
「俺の財布を盗もうとしたから俺はお前の右腕を頂いた。これが折衷案だ!グハハハ!」
自業自得とは言えあまりに残酷な罰だ。乗客は悲鳴を上げバスはパニックに陥った。
「大人がはしゃいでどうする!うるさいぞ!」
社会のマナーを守らない大人達に怒りを覚えた凶暴さん、全員を血祭りに上げバスを降りて駅に向かう。
 駅前のマックで小腹が空いたのか、店員を脅しタダでビックマック100個を平らげる凶暴さん。既に出社時刻を過ぎている。
 駅の改札を破壊し電車の優先座席に座る凶暴さん。目の前の老人が座りたそうにこちらを見てくる。
「あのう・・・そこは・・・優先・・・。」
「しゃきっとせんかぁ!!クソババア!!」
凶暴さんは老人のはっきりしない態度に怒り1時間立ち続ける事を命じた。ここで読者は凶暴さんの善意に気付いたであろうか?老人の足腰を鍛えさせる為にあえて立たせる。席を譲るだけでは老人の為にはならないという事を凶暴さんは教えているのだ、と思う。
 その後老人が1時間立ち続けるのを見届けた凶暴さんは降りる駅を乗り越してしまい運転手を恫喝し電車を逆走させた。この間にも凶暴さんは痴漢や盗撮魔を惨殺し、社会に貢献した。
 電車を降りると駅長室に駆け込み痴漢と盗撮魔の変わり果てた姿を見せ、ずさんな鉄道会社の経営にクレームをつけ、上層部総出で凶暴さんに土下座させた。
 お昼近くに凶暴さんはやっと勤務先の会社「権力第一工業株式会社」に出社した。
上司が怒ると思いきや上司は凶暴さんをフォローした。この男は凶暴さんの上司である、凶暴さんはハローワークの職員を脅し定員に達しているこの会社に無理矢理入社した経緯があり、会社の組織図の1番上に凶暴さんと書かれており、社長ですら凶暴さんに逆らえないでいる。
「いやー凶暴さん、出社して頂き有難うございます。トラブルがあったのなら遅刻はあなたの責任ではありません。ささ、お席へお座りになって下さい。オラァ!!何ボサッと突っ立ってるんだこのクソアマ共!!さっさと凶暴さんにお茶をお出ししやがれ!!ブチ殺すぞアホンダラ!!」
この上司は凶暴さんや社長には媚びへつらい部下(特に派遣社員)には残酷な仕打ちを繰り返す最低な人間である。
「俺ァいつ社長になれるんだ・・。」
「はい!本日の会議で社長の許可が出ればなれますよ!」
凶暴さんは入社してまだ1週間である。特に仕事もできず要領も悪いが凶暴であり誰も逆らえない。入社以前は刑務所に服役していた。
 会社に飽きてタイムレコーダーをいじくり回し時間を夕方5時の定時に合わせタイムカードを押す凶暴さん。ついでに現社長を半殺しにして昇進が決まり一安心。
 電車に乗り帰宅する凶暴さん。これで彼の1日は終わりだ。といっても生活リズムが同じではないのであまりあてにならない。
(第2話へ続く)


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